自分の奥さんをほめられない日本人
自分の奥さんを自慢できない日本人と、得意げに奥さんのことを自慢するアメリカ人。
オバマ大統領が就任式の後、晩さん会で奥さんとステージに現れた際に、白いドレス姿のオバマ大統領の奥さんを見て
「うちのワイフすてきでしょ」
と聴衆に向けて自慢したら
「うぉ~!」
と、会場から拍手が湧き上がりました。
私のアメリカ人の同僚と、よくランチを共にしましたが、事あるごとに彼は
自分の奥さんのことを自慢していました。
初めは面食らいましたが、徐々に慣れてきて
「夫婦仲がよくてうらやましいなあ」
と思うようになってきました。
あるパーティーで、アメリカ人が初めてあった日本人の50歳くらいの男性に、その男性と一緒にきていた奥さんのことをほめたのです。
すると、その日本人男性は
「いやあ、ダメだようちの奥さんは何もしないから。」
などと言い、ほめるどころか、その奥さんがいかに”大したことのない女性”であるかを、つたない英語で話し始めたのです。
奥さんは、横で笑っているばかり。
それを聞いているアメリカ人はとまどいの表情で、
「(いったい、この人は何を言い出すんだ)」
といった怪訝(けげん)な顔をしていました。
私には、そのアメリカ人の気持ちがよく分かりました。
謙遜も、度を超えると誹謗中傷になると心得ましょう。
「ダメだよ、うちの子供は」
などとアメリカ人の前でいったら、
「なんて悪い親だ」
と思われかねません。